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渡邊世紀監督インタビューINTERVIEWSOct.01,2015

映像表現で大事だと思う事

監督が映像表現をする上で気をつけている事は?

監督としては、最後に作品を観終わったあとの感覚、映画が終わっても、こういう感覚でこの作品を持ち帰ってもらいたいというのがあって、いつもそれを意識して全体を考えています。

映画にしか出来ない事をやる、というのも常に意識しています。目に見えるものを通して、目に見えないものをどのように伝えるか?それを説明ではなく映像と作品全体で伝えて、お客さんにとっては物語を超えた「体験」になること。

さらに観た人それぞれの感じる事が加わり映画が完成されると思っているので、お客さんが想像できる「余白」を作る事も大事にしています。

あと、現場で生まれるもの、その時にしか生まれないもの。役者同士の化学反応。
その場で生まれる「生もの」と、作りこみの「虚構」の、融合のさせ方ですね。バランスを取る、というより、いかに互いを活かせるように絡ませ構築するか。虚構だからこそ、リアル以上に伝えられる事があると思っているので。

映像と音楽の関係についてですが、音楽は映像にとって偉大過ぎるパートナーだと思っています。
だから、それに頼り過ぎず、音楽が無くても説得力のある映像を撮ることを常に目標にしています。

映像が弱ければ音楽が必要になりますが、映像自体に力があれば、そこに音楽を足すかどうかの選択肢ができます。
そういうことから作品のクオリティって変わってくると信じています。

映像表現の理想は?

作品としての理想は、音楽のみならず、無理のない設定の中で極力台詞も少なくしてエンターテインメントを創っていきたいですが、そのような作品がエンタメとしていかに成り立つか?は、まだまだ探っているところです。わかりやすい作品ではなく、全体を通して「伝わる」作品が目標です。

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渡邊監督の作品『VEIN-静脈-』や『揺り籠 花篭』は台詞が少ないですね?

そうですね、『VEIN-静脈-』は、音楽を使っていますけど、全編台詞なしの動きだけで見せていますし、『揺り籠 花篭』は、自分が一番やりたいスタイルで、あの作品が原点かもしれません。
台詞で表現しないコミュニケーションがあり、役者の芝居を追いかける作品だと思っています。
ただ、勿論、今、作れば違う作品になると思いますし、これからも、なるべく小細工をせず、役者の息遣いを感じさせる映画を作っていきたいと思っています。

海外を視野に入れて活躍する為には

皆がそうすべきという事ではないのですが、自分は自分なりの「日本映画」を撮りたいと思っています。着物とかのビジュアル的な事でなく、日本人の精神、おもてなしなどの精神性が海外でも受け入れられていますし、日本の精神性の部分をちゃんと描くことが、海外でも受け入れられることに繋がるのではないかと思います。

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