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落合賢監督インタビューINTERVIEWSNov.02,2015

④日本とアメリカの映画制作環境の違い

落合監督は早くからアメリカで映画制作をしていますが、日本とアメリカの映画制作における環境の違いはどんなところですか?
それぞれの良い点、悪い点を教えて下さい。

日本もアメリカも商業映画から自主映画まで様々な映画制作があるので、比べるのは非常に難しいですが、脚本開発の方法、キャスティングの方法、撮影スタッフの役割、役者の芝居方法、撮影方法、編集方法、音響のつけ方、作曲の行程、ダビングの行程、組合の有無、賃金の差、競争率の激しさ、映画の文法など、あげればきりが無いほど、ほぼ全てにおいて違うと思います。

そもそも、良い、悪い、の基準すら存在しないと思います。文化と一緒で、その土地と言葉と人種にあった制作過程が1世紀かけて築かれているので、アメリカの作り方を日本で真似すれば世界的に通用する作品が作れる訳ではないと思います。

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もし日本で制作環境という意味で改善するべき点をあげるとすれば、1日の作業時間です。アメリカでは基本的に1日12時間、最低でも10時間は次の日のスタートまで空けなければいけないという組合のルールがありますが、これは日本も導入するべきだと思います。

予算の問題と、仰る方もいるかもしれませんが、これはスタッフの賃金が何時間働いたとしても日割りで支払われている場合が多いという事に起因する部分が多いと思います。

もし、20時間以上通しで撮影するよりも、2日に分けた方が、賃金は安くなるという制度を確立すれば、誰も一日長時間働いた方が効率良いと考える人はいないので、問題は解決すると思います。

事実、大きな商業映画でも疲労や睡眠不足で交通事故に合ってしまい、尊い命が失われているケースが多々あるので、これだけは製作陣が徹底していかなければいけない唯一の改善点だと思います。

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