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落合賢監督インタビューINTERVIEWSNov.02,2015

③ターニングポイント

◆落合監督のキャリアの中でターニングポイントがありましたら、教えて下さい。

影響を受けやすいタイプなので、家族、友人、教師、仕事仲間など様々な人との出会いと別れによって、変化・成長してきました。

もちろん、恋人の存在も非常に大きいですね。ただ、僕にとって一番大きなターニングポイントは、「自分」との出会いだったと思います。

19歳の時にニューヨーク大学で三ヶ月間サマースクールを受けたとき、友達も家族もいなかったうえ、言葉が喋れなかったので、初めて孤独な経験をしました。

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海外生活どころか、一人暮らしをしたこともなかったので、準備も何もできていませんでした。着いた大学の寮には、机と椅子とマットしかなかったので、シーツもないベッドの上で天井についている扇風機を見つめながら、ボーっとしていました。

始めの1週間は特に辛く、蒸し暑い部屋の中で、孤独のあまり涙が自然と出てくる事もありました。ただ、その御陰で、自分と対話する時間を初めてもてたと思います。

自分はどういう人間なのか、今まで何をしてきたのか、これから何をしたいのかなど、考える時間を持てたからこそ、アメリカで一から今の自分を築くことが出来たんだと思います。

携帯やネットの御陰で、コミュニケーションが非常に楽になったかもしれませんが、自分と対話する時間が少なくなったと思います。

普通に暮らしていたら、誰ともコミュニケーションをとらない日なんてないと思います。ただ、自分と対話する時間を半強制的に創ったことで、自分に出会えた気がします。

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